基本的に、僕は日本人の表現力が向上することは大切なことだと思っています。「気持ちはきっと伝わる」だの「思いは届く」だの、コミュニケーションとテレパシーを混同しがちな僕達日本人ですが、「どんなに気持ちがあっても、それを声で言葉に、体で態度にしないと伝わらないでしょう」という当たり前のことを何万回も確認することはとても大切だと思うのです。その意味では、引っ込み思案の克服とか人間関係の上達のために、演技を習い始めるのは良いことだと思うのです。
が、どうも、テレビのドキュメンタリーを見ていると、「演技で一番大切なことはアピールすることで、どうやって自分の感情と声、動きを相手やカメラに届けるか?」を目指していると感じるのです。
そうすると、大げさに泣くことが演技なんだと思い込んだ子供達が大量に生まれます。が、アピールして泣くことは、演技ではありません。それは、嘘です。演技は嘘ではありません。演技は本当のことなのです。